NPOパートナー・リレー・トーク


第5

好きなサーフィンで
       人の役に立つ



サーファーズネットワーク
林 傑(たかし)さん

 NTTネオメイト南九州の湯地さんからご紹介いただいた林さんは、NPO法人申請中の「サーファーズネットワーク」の副理事長。好きなサーフィンで人の役に立つ喜びを語ってくれました。


(編集部)どうしてNPO法人になろうと思ったのですか?


 平成10年に、任意ボランティア団体「宮崎サーファーズネットワーク」を設立。
翌年から、年4回のサーフィン大会を、県内4箇所で開催してきました。


 はじめは「サーフィンをいかに盛りあげるか」を考えていました。いかに大会をメジャーにするか。参加人数を増やすか。でも、それでは、サーファーだけの話になってしまいます。

    
 
  

 サーフィンを知らない人に、おもしろさを伝えることはできないか。毎日、海に入っている自分たちだから、自然環境の変化は肌で感じる。

自然とふれあう楽しさを表に出せば、好きなサーフィンで人の役に立つことができる。
そう思って、NPO法人化を考えました。


 法人の定款には、特定非営利活動の事業として、一番目に、「サーフィンスクールを通したエコツアー事業」と掲げました。
5月8日には、法人設立前のプレ企画として、「第1回青島わくわくエコツアー」を実施しました。


(編集部)初めてのエコツアーの反応は?


 30名の予定で、クチコミだけの募集でしたが、54名の応募がありました。家族で参加していただきましたが、子どもたちにも大好評でした。次はいつ。ぜひ、参加したいと言われました。


 磯遊びやサーフィン体験を通じて、海辺の自然を楽しみながら、自然の大切さや環境問題を考えてもらおうという企画でした。


                  

 会場は、青島と青島海水浴場。

 磯遊びでは、青島の歴史や、磯に棲む生物に詳しい青島神社の宮司が、小学生にも わかりやすい言葉で説明してくれました。流れ着いた缶やビニールを、子どもたちが、自主的に拾う姿も見られました。

 サーフィン体験では、 乗れそうな波が来たら、スタッフが後ろから板を押し、岸では、別のスタッフが波に乗ってきた子供たちをキャッチしました。


 サーフィンは初めてという子供たちがほとんどでしたが、バランス感覚がよく、すぐに波に乗り、親御さんたちはもちろん、スタッフも驚かされました。


 ふだんやっているサーフィンで、これだけ人を満足させることができる。 その実感が、自分たちも人の役に立てるという自信になりました。


(編集部)将来は、どんな事業展開を考えていますか?


 宮崎市の観光協会から、修学旅行誘致の話を聞いています。
宮崎の子供たちが、修学旅行でスキーに行くのとは逆に、北の子供たちに、宮崎の海を楽しんでもらう。
環境問題を考える きっかけづくりにもなります。


 NPO法人申請をしたことで、旅行代理店から、エコツアー企画の話が きましたが、最初から、その仕事を受けてしまうと、自分たちのペースが崩れるので、お断りしました。


 まず、自分たちのペースでエコツアーを実施し、受け入れ可能な範囲で ジョイントするのでなければ、何のために事業するのかがわからなくなります。


 青島を拠点にして、サーフィンというスポーツを通した活動を行うことで、自然環境保護と健全育成に役立つ事業を、継続して実施できるような組織運営をしたいですね。


(編集部)次のリレートークに登場してほしい人は?


 環境問題に関心の高い企業の人にインタビューしてください。


(編)九州各県から200名を超える参加者が集まる年4回のサーキットを運営してきたスタッフが立ち上げるNPO法人。感心したのは、自分たちの事業を組み立ててから、企業との協働を考えようとしていること。
補助金や委託事業に振り回されるNPO法人が少なくない中で、自分たちの立ち位置を、しっかり考えていました。

   
   
 
 
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